時間差増幅器

プロセスの微細化に伴い,トランジスタの応答速度が速まる一方,電源電圧は小さくなっています.より高速に応答するトランジスタは時間方向の解像度を向上させるが,アナログ回路にとって電源電圧の低下は,電圧解像度の劣化を意味します.私たちは,デジタル信号にとっての電圧遷移による時間解像度がアナログ信号にとっての電圧解像度よりも高い分解能を有しているという新たな局面に達しています.この状況下で,時間差増幅器(TDA)は最初に必要とされる要素技術であり,例えばTDAを,時間をデジタル信号に変換する時間差デジタル変換器のフロントエンドに用いることもできます.そこで,私たちは帰還型の時間差ゲイン制御を備えた高解像度なTDAを開発しました.さらに,TDAを用いた新たなアプリケーションについても研究,開発を行っております.