カラー分光CMOSセンサ

近年,目覚ましい勢いで市場が拡大しているCMOSイメージセンサは,携帯電話やデジタル一眼レフカメラ,その他様々な製品に搭載され,高解像度化だけでなく,小型化,高画質化も求められています.この様な要求を満たすためには限られたモジュールサイズに多くのピクセルを搭載しなければなりません. しかし,CMOS技術の微細化によりピクセルサイズを縮小することは可能になりましたが, ピクセルサイズをコンパクトするだけでは,開口率やフォトダイオードとマイクロレンズ間の距離が不十分となるため,イメージセンサの感度に大きく影響を与えます.そこで,我々はフォトダイオードとレンズの距離を短縮できる方法の一つとして,カラーフィルタの代わりに配線層を用いることを提案しました.配線層にメタルメッシュを用いて配線層の光透過特性を調整することで,カラー画像を取得する研究を行っております.そして,65nm標準CMOSプロセスでの試作と光学シミュレーターを用いた検証を行っています.