Date: Mon, 24 Feb 1997 17:14:59 +0900 (JST) From: JF1XPY Yamashita Subject: [glider] report 2/21-23 やました@95卒です。 21日から小山で合宿をしましたが、主将等は大会などで当分帰ってこないの でとりあえず報告を書きます。 ○21日 他の選手は忙しくて来れないのか、本田(3年)とツインIIで飛びました。 前線がR/Wの南にできているというのでそこへ曳航してもらい、一気に 8000ftまで上昇しました。7000ftを越えるとキャノピーが突然凍って しまいました。 その後は前線がはっきりしなくて 4000-5000ftの間をR/Wまで戻っては流されたりしていました。 GPSによると風はクロスで15m/s吹いているので上がりの弱いプラス ではパスは低くなってしまいました。 クルーの井出(1年)は、モグラに乗って筑波山でリッジソアリング していたようでなかなか帰ってきませんでした。ぼくらは着陸後、強い風の中 機体をずっと押えていました。翼端に重たい書類やバッテリーなどをたくさん 置いてもすぐに持ち上げられてしまうため、翼端から離れられませんでした。 ○22日 昨日よりも風が強くなるという予報だったので、予定していた耐検は日曜に 延期しました。朝R/Wに行ってみるとクロスで15m/sくらい吹いており、 機体を組むのすら難しい状況でした。11時過ぎに風が弱くなりはじめた ので準備をして、1時前に離陸しました。 上空は意外と風が弱く、昨日は使えなかった2kt程度のプラスでも 落ちついてセンターを探れました。風はだんだん変化して、北西風のエリアと 北風のエリアがありました。北風のエリアでプラスを見つけて風上に伸ばして いくと、そこは前線の中でした。GPSによると前線の中はまったくの 無風でした。7500ftを越えて脚がつりそうに寒くなったし、次の搭乗者も いるのでストールなどをして降りようと思いましたが、ターニングストール をしてリカバーするも、バリオは+に振り切れたりしてなかなか降りる ことができませんでした。8300ftまで上がってしまったので前線を離れて 板倉の方に伸ばしてみました。 石橋から板倉の方に行く時には無風だったのですが、板倉の8km手前で 引き返そうと180度旋回するとあっというまに南に2-3km流され、 小山までのレグも強い北風でした。関宿ではこの日、MAX25m/sくらい の風で、土手に立っていられないくらいだったそうです。 W24はこの耐検予定日に、なぜか整備や計測などやっていました。 ○23日 この日は高気圧に覆われて穏やかな南風でした。今日はW24とLS4が同時に 耐検なので私は忙しく走り回っていました。渡辺翼さんがG109で関宿から 乗りつけてくれたので、選手の妻沼慣熟をやっていただきました。今日飛ぶ 選手(学生)は3人で、乗るべき機体はツインIIとG109とW24の3機なので 搭乗順の調整も難しかったです。(なんて豪華な合宿でしょう!) そしてクルーで来てくれた長島(1年)は家が関宿の近くなので、帰りは G109に乗って関宿まで送ってもらったようです。 私はといえば、2時すぎに2機の耐検が無事おわったので、菊池さんと ファルケで那須に行ってきました。小山は逆転層が低くてぱっとしない 天気でしたが、北の方に飛びに行ったDG400のレポートでは良いウエーブ が出ているとのことでした。矢板を過ぎたあたりから急に北西風が強く なりました。自由学園の場所を確認し(*1)、途中のウルトラライトのR/W(*2)を 見て、黒磯滑空場(*3)につきました。まずここでタッチアンドゴーをしてから 那須茶臼岳に向かいました。頭上にはローター雲が伸びています。 ローターの荒れ方は中程度で、うわさに聞いていたほどひどくはありません でしたが、ハーネスをきつく締め直す必要はありました。とんびが2羽上昇 していましたが、ローターでとんびが上がっているのを見たのは菊池さんも 初めてだそうです。やがて雲の高さくらいになると気流は静かになって きました。さっきのローターでバリオの針ががひっかかってるのかと 思ったら、本当に+5m/sで上昇していました。エンジンを止めれば ファルケと言えども、音のしない空気の中を+5で上昇しながら スーパーシップのように飛べるのです。 15000ftまで上昇できたので高原山のウエーブを探りつつ小山に 帰りました。氏家で合宿しているとまるで背景に書いた絵のように見える 高原山はいまはるか足元にありました。中禅寺湖が目の前に見えました。 帰りは追い風だったこともあり、IAS60-70ktでエンジンを使わずに 帰って来られました。 機体を貸していただいた寺本さん、つばささんをはじめ、合宿にご協力 いただいたOBのみなさま、どうもありがとうございました。 この合宿に参加した人は何か書いてください。 -- (*1)自由学園は、川のそばのブリジストンのテストコースのそば。 (*2)黒磯と自由学園の中間点 (*3)黒磯滑空場はバス・トイレつき。R/Wに止めてあるバスにはトイレが ついてる。夜は近くの温泉であったまって、そのあとバスの中で寝るそうだ。 周辺の牧草地はすべて東北道と平行なのに、この牧草地だけは北西風に 正対している。よく見つけたなあと思ったら、上から探して地主に交渉した とのこと。 -.. . .--- ..-. .---- -..- .--. -.-- --... ...-- - ..- ...-.- . . やました たかひろ @ 東京大学大学院工学系研究科電子情報工学専攻 http://www.mos.t.u-tokyo.ac.jp/~taka/ 浅田研 M2