From: t60211@mech.t.u-tokyo.ac.jp (Shin`ichi Honda) Date: Thu, 5 Sep 96 16:46:11 JST Subject: report 東京大学運動会航空部 平成8年度8月期活動報告 夏合宿2 夏合宿1に続き、短いインターバルでの2回目の夏合宿。 特に1年生の技量が集中的に蓄えられる季節です。実際初ソロC’Kもでました。 さて結果は? とかく人数が少ないこともあり夏の訓練は非常に大変ではありますが、そのかわり 乗れる乗れる。1年生は最低1日3発くらい乗ってました。 そしてOB会合宿。今年は天候にも恵まれ、多くのOBがいらっしゃいました。 その数はなんと現役より多くなり、上げ切れるか心配だったくらいです(^^)。 上級生にとってはあまりパッとしない条件の合宿となり、1年生の発数ばかりが 増えていきましたが、秋からは大会のシーズン。そこで労力を提供してもらう1年生 へのサービスといったところでしょうか。 発数 時間 発数 時間 JA2379 ASK21 119 12+49 JA2486 ASW24 7 02+02 JA2492 SZD51ー1 24 05+56 主な成果 1st24 船越(4) 周回 杉峰(3) 39分 1ポイント 船越(4) 夏合宿2の主な出来事 8月20日 はまった。それ以外に言うべき言葉を持たない。 この日は陸送日。駒場で21を積み、妻沼によってウインチを拾い氏家に向かう 計画。さて。 朝一に、トラックを出そうとエンジンをかける、、かけ、、かからない! 最近よくあるバッテリー上がりである。よくあるなら新しいバッテリー買っとけ!、 という意見も聞こえてくるが、トラック用のバッテリーは高価である。ウインチや、 普通車二台をブースターコードでつないでジャンプスタートできる内はほうっておいた のである。ところが、この日ウインチは妻沼にあり、その24vバッテリーは 使えない。しかたなく、以前やったことのある12vを積んだ普通車二台を 直列につないで24vにしてつないぐという荒っぽい方法にでる。 しかしこれもうまくいかない。あとで確信したことだが、この時たこ足のように 張りめぐらしたコードのどれかが断線していた模様。 しかも、この時24の牽引車であるスプリンターまでおかしくなる。 アクセルを離すとエンストしてしまう。この症状から考えても、この時の バッテリー直結が原因とは考え難いのだが、、、。 ともあれ、機体積み込みは終り、トラック待機となってしまう。 しかし即座にできる手は尽きた、ということでJAFを呼ぶ。 しばらくしてJAFの手によりトラックはスタート。しかし、バッテリーは、車体側の ターミナルとセットで寿命だそうだ。自然放電で勝手にバッテリーが上がるとか。 しかし、そう頻繁に使うものでもないのでできれば金は掛けたくない、ということで 数千円で中古のバッテリーを捜してみる>>見つからない、あるいは高価であれば、 12v用の充電器で使用する前に必ず充電しておく、という対策にした。 一方のスプリンターはJAFの手によっても原因不明であった。ただし、 やはり電気系ではなくエンジンそのものに問題がありそうだと言う。 この時すでに10時をまわっていたので、もはやこれ以上出発を遅らせる訳には いかない。24は取り敢えず置いて行くことにする。 出発が数時間遅いだけでこうも違うか、という程道路は渋滞だらけ。 妻沼着は3時位になっていた。今日機体組めるのか? 妻沼を出発し国道50号線を東へ。途中4号に乗り換えて北上、という最近開拓した ルートを使い、先頭のトラックは順調に氏家に向かう。氏家駅にさしかかったあたりで ドライバーの本田の携帯にTEL有り。でてみると、本日の陸送にとどめをさす事態が 報告されてきた。 最初に書いておくと、東大ウインチの台車の燃費は意外と良い。駒場から妻沼への 片道など、それこそ燃料計はほとんど動かない。 この日妻沼を出る時にウインチに乗った二人は燃料計がゼロをさしていることに 気づいていた。しかしドライバーであった某上級生(本人の名誉のため名前は伏せる) は「陸送日なのに車の燃料ゼロはありえない」というあまり根拠のない判断から、 「燃料計が壊れているのでは?」と疑いだす。本当に空なら燃料を入れようと思いつつ 、妻沼を出発するがウインチは順調に走り燃料警告灯も点灯しない。ことこの時に至り 彼は「この燃料計は壊れている」と結論づけた。 そしてそのまま走り続けること2時間余り。ウインチが4号の高架を登ろうと アクセル全開にしている時、突然エンストぎみの音を出し始める。高架の上なので 退避場所もなく、路肩へよせると突然燃料警告灯が点灯しそのままエンストして しまった。恐らく、極端に少ない燃料が、登り坂によりタンク内で偏りし、吸入不良を 起こしたと思われる。 交通を遮断しながら、伴走の機材車に軽油を買いに行かせ(荷台のウインチのタンク は軽油で満タンだったのだが、、、)なんとかリカバーしたらしい。 この一件により、全車の氏家着はさらに遅れ夜の10時。機体組みなどの準備は 全て翌日となる。 余談 この一件に凝り、リカバーした後すぐにガススタンドに入り軽油満タンにすると 燃料計はしっかりFをさしたそうな。 8月21日 合宿初日であるはずだがなぜか朝から機体組み。その傍らで本田は方々へTELし、 24の牽引車を手配しようとする。学連のパジェロが有力候補に残るがこの日の内には 連絡つかず。 13:03よりフライト開始。機体組んでた午前中はおいしそうな積雲が そこら中に。しかし14時くらいにはもうおしまい。悔しい。 しかしそれでも15:45杉峰Jrで出撃。白沢、上野、新幹線の橋と周り、 16:26ゴール400m。39分。ただし、このフライトの初期上昇中にダイブ オープン!操縦系統確認を怠った刑にて腕立て20回。 本日21発をもって撤収。 余談 井出(1)またも滞空。早稲田の高橋教官の同乗のもと杉峰の1発前に飛んだ井出 はさくさくと上げて行き、降りてこない。しかも、おりしもウインチ赤となり 30分過ぎても降ろす理由がなくそのまま53分フライト。ピストも意図して条件の 良い時に回しているのでもなく、また本人の腕と言うにはまだ少し早い、という状況で なぜか彼女のみが1年生のなかで突出して滞空の確率が高い。他の1年生に比べて、 発数で並んでいても、時間では2倍から3倍の開きがあるのでは? 恐ろしく運が良いのか普段の行ないが良いのかどちらかであろう。 ちなみに1年生の間では「また井出か!」と非難ごうごう。 「集中力が、、ね。うーん、3分位でコアをはずすんだよ。 ウルトラマンみたいだ。」高橋教官談。 8月22日 朝の準備中は「視程待機」を予想させる視程の悪さ。それでも訓練開始時には なんとか発航可能の6〜7Kmほどに。 11時付近にはにはかに上がり始めるが、30分ともたずにおしまい。 昼休憩をはさんで後、船越(4)13:30に492で上がり白沢を440でクリア。 しかしワンポイントのみ。その後バッタ大会。こういう条件では1年生ばかりを 飛ばしていたら、上級生と発数の開きが出てきたので上級生の発数調整。492で ピスト上空にて旋回点撮影の練習&指定地着陸大会。 17時20分付近で地上索断が連続したため撤収とする。 本日総発数30発也。 この日、学連の希望により建設省下館工事事務所氏家出張所の方々をゲストに招待 する。翌日と合わせて10人を飛ばすが、フライト料の請求は見合わせていたところ、この日にお礼として鮎を差入れてくれた。食当が煮魚にして晩のおかずとなった。 魚料理なんて氏家ではまず出ないと思っていたが、、。なかなかうまいとの評。 ただし、一緒に差入れられたビール瓶1ケースは文字通り「いただけない」。東京へ 持って帰るはめに。(^^; 注 学連は将来氏家の下流にR/Wを建設したい意向。そのための根回しという訳。 8月23日 ちょっと早起きして5:30に起床。 「早起きすれば視程待機」 の格言通り11:00まで視程待機となる。 索が痛んできたのか、索トラブル頻発。ウインチの構造そのものを早くなんとか しなければ。 あいも変わらずこの日もバッタを繰り返す。また昨日に引続き建設省のゲストを 飛ばしたため現役にはあまり回らず。夕方ころ雲行きが怪しくなったので17:30に 撤収。撤収作業が終るころに雨となる。良いタイミングだった。 ところでこの日、翌日からのフライトに備えて西田教官がリハビリに見えた。 現在、指導員が細谷教官、松岡教官のみと苦しい状況であるためうれしい復帰である。 これから、よろしくお願いします。 また、この日の朝に学連の牽引車(パジェロ)が使えるという連絡があり、さっそく 小田原(4)が昼から妻沼へ向かう。パジェロを借りて駒場へ。駒場で、学科の研修へ 行っていた矢野(4)と合流し、二人で24を氏家に陸送の予定。到着は夜中か? 8月24日 OB会合宿1日目。 しかし、夏だというのに半袖では寒い程の気温。地表付近の視程は良好だが、当分は 晴れそうもない雲が全天を覆うあいにくの天気。やはりOBの出足は鈍り本日は 1名のみ。 完全なバッタDAYとなったこの日は、途中雨がパラつくものの本降りにはならず、 淡々と上げ続け、18:00撤収。 総発数35発也。 昨日に引続き、この日はしばらく院のほうが忙しかった芝山教官がリハビリに 見えた。これからまた合宿に来て下さるとのこと。本当に(主将にとって)嬉しい 復帰。よろしくお願いします。 昨日陸送してきた24には問題発生。トレーラーの中で係留が緩んだらしく、陸送中 に機体がはねた模様。ラダーの上端に欠損発見。この日フライトは見合わせる。 8月25日 OB会合宿2日目。 昨日とはうって変わって夏らしい天気に。しかも北から乾燥した風が吹き込んでおり 、好条件が期待できそう。そしてOBも続々と到着。総勢10人。同伴のゲストも 含めると現役よりも多人数(^^; 「OB会合宿てのは、OBが働く合宿なんだよ」 なんて冗談を言いながら機体押しを手伝ってくれた。 昨日問題の見つかった24も、何人かのOB、教官の検討の結果、フライトには 支障なしと見てテストフライト後、上げ始める。 さて、上げるほうもこれだけの人数を条件の良い中飛ばし切るため(複数回希望の OBも何人か)、ひたすらOBフライトをまわす。結構波のある条件のようで複座は 滞空したり、しなかったり。単座ででた三浦さんはJrで1時間24分、24で出た 松尾さんも1時間30分の滞空。 1度ピスチェンをはさみ、16時半までOBフライトを上げる。 結局23発のOBフライトを上げた。そして夕方条件が引いていくに連れてOBの方々 も帰途に着き、16時半から再び現役フライト。 しばし就職活動のため休部状態だった船越(4)が復帰早々24C`Kを受け、 合格。機体の説明を受けていると、21の方では谷(1)がソロのREC`Kを 受けることに。ダミー索断を処理して降りてくるが、不合格。索断処理が甘かった らしい。残念。その後船越(4)初24。おめでとうございます。 発数調整の単座をいくつか上げた後、18時に大撤収。 本日は39発。 8月26日 陸送日。21をトレコンに入れJrを陸送の予定が、トレコン前のスロープを撤去 してあるため重い21をトレコンへ上げることができず、Jrを置いていくことに 変更。この変更以外は順調な陸送となり、無事合宿終了。 最後に ーー主将の言い訳ーー OB会合宿では多くのOBが見え、多くの「ごつ」をいただき(OBの方が人数が 多いのだから!)、食い切るのが大変でした。(笑) ところで、機体取りをする1年生達を見ていたOBから 「昔だったら絶対走らせてるな」 といった声がちらほら。 たしかに、OB会合宿では発数を上げたいため少しでも早く機体を押し戻すのが 当然です。しかしながら、現在の航空部の普段の活動は、1日30発しか上がら なくても一人一人の発数は十分に回ってしまう、という状況です。 むしろ、効率を上げようと無理をさせすぎることの方が心配です。 なにしろ少ない時は2〜3人で全ての機体を取っていることがあるくらい なのですから、夏の暑い中とかくピストから「走れ!走れ!」と叫び続けるのは 無謀と言えます。 もちろん、リトがすぐ後ろに来ているのに機体のほうでいつまでもたらたらと 歩いているのは、発数を上げたい時には怠慢以外の何者でもありません。 状況をよく見て必要のある時には速やかな行動を取るよう、改めて注意して おきました。 きびきびとした合宿が身にしみているOBの方々にこういった現役の現状を お見せするのは恥ずかしい限りではありますが、現役の方としても決して 「だらけた」態度で合宿にいどんでいる訳ではないことを御理解いただければ 幸いです。 今後の予定 現在、航空部の会計の処理が済んでおらず、未定の要素が強いのですが、 希望としては以下の通りです。 10月合宿 10月第1週目 氏家 現在宇大とR/W調整中。 週末も使用できれば再びOB会合宿を行なう予定。 11月合宿 10/11〜10/16 妻沼 平日であることと、大会前であること を考え、ATで行なう予定。 大会 秋期大会 10/14〜10/19 妻沼 Jrチームでエントリー。 関東大会 12/18〜12/25 妻沼 24、Jrの2チーム出せるか? 今後とも御指導のほどよろしくお願いいたします。 東京大学運動会航空部 平成8年度主将 本田 真一 E-mail t60211@mech.t.u-tokyo.ac.jp